ハロカーボン類による温室効果
ハロカーボン類もメタンガスや二酸化炭素と同じく地球温暖化に多大な影響を与えています。
ハロカーボン類とは、フロンガスに代表されるハロゲンを含んだ炭素化合物の総称のことを言います。
※ハロゲン→フッ素、臭素、ヨウ素
ハロカーボン類の多くは本来自然には存在ぜずに、人工的に作り出されたものです。
例として、クロロフルオロカーボン類(フロンガス)は、かつて冷蔵庫やクーラーの冷媒のために広く使われていました。
フロンガスはオゾン層を破壊することが問題視され今では製造禁止になり、廃棄後の回収が義務つけられています。
オゾン層が破壊されると有害な紫外線がより多く地上に到達してしまい大変危険です。
すでに大量に放出してしまったフロンガスはそのオゾン層を多く破壊することになってしまいました。
また、フロンガスを含むハロカーボン類は温室効果をもたらす気体であり、地球温暖化に与える影響は大きいものです。
ハロカーボン類は一度大気中に放出されてしまうと、なかなか消えることはありません。
このため、ハロカーボン類の大気中濃度はきわめて低いにもかかわらず、地球に与える影響は大きいのです。
またハロカーボン類は単位質量あたりが及ぼす温室効果が二酸化炭素などと比べ非常に大きいのも特徴です。
※主なハロカーボン類
・クロロフルオロカーボン類(フロンガス)
・ハイドロクロロフルオロカーボン類
・ハイドロフルオロカーボン類
・パーフルオロカーボン類
原子力発電
地球温暖化防止のための化石燃料に代わるエネルギー源の選択の一つに原子力発電も含まれています。
原子力発電とは、原子核反応時に出るエネルギーを利用した発電のことを指し、現在日本では、総発電電力量の30%~40%を占めているエネルギー源となっています。
原子力発電はエネルギー効率が抜群に良く化石燃料に代わるエネルギー源としては十分すぎるほどの発電方法です。
しかし、原子力発電はその危険性から安全の確保や高レベル放射性廃棄物の処理などいくつもの解決すべき課題を抱えてるのが現状です。
また、世界的には原子力発電について、エネルギー源としての原子力の利用を削減・廃止していこうとする考え方と、エネルギー源としての原子力の利用を今後も追究していこうとする考え方があり、さまざまな議論を呼んでいます。
原子力の利用を削減・廃止していこうとする考え方示す主な国としてスウェーデン、ベルギー、ドイツなどが挙げられます。
逆にアメリカや日本はエネルギー源としての原子力の利用を進めていこうという動きが強いです。
しかし、2008年7月の洞爺湖サミットの事前調整では、原油価格高騰への対応策として原子力発電の拡充を世界的に推進するという合意がサミット後の宣言文に盛り込まれるなどの動きがあり、原子力発電を反対していたスウェーデンなどの国が地球温暖化対策の観点から原子力発電に対する見直しを始めています。