地球の未来
地球温暖化は進行しています。
これまでのように大量のエネルギーを消費し、その多くと化石燃料に頼っていくとすると、大気中の二酸化炭素は増加し続け、気温はどんどん上昇していきます。
私たちが暮らす地球はこのまま行くといったいどうなるのでしょうか。
世界の気温はいったいどこまで上昇するのか?
気温の上昇によるもたらされる影響はいかなるものか?
IPCCはコンピュータによる気候変動シミュレーションにより、信頼性の高い気候変動の予測をしています。
その結果によると、2080年~2099年である21世紀末には、気温が6度上昇するとされています。
それにより海面水位は最大で59センチメートル上昇し、いくつもの島が沈み、世界各地で極端な高温や熱波が増加する。
赤道および北半球高緯度に位置する国は極端な大雨が降り注ぎ、激しい水害を引き起こす。
アフリカの亜熱帯地域では気温が高くなり乾燥化が進み、砂漠化する。
アジアでは気温はかなり上昇し、降水量は増し、熱波が激しくなる。
他にもさまざまな被害予測が立てられています。
一度大気中に排出された温室効果ガスは、大気から除去されるには計り知れないほどの時間が必要です。
予測した結果が現実になってしまったら、地球の気候が元に戻るには数千年もの年月が必要であるとされているのです。
地球温暖化が与える影響
熱波や干ばつ、大雨などの異常気象がここへきて頻発しています。
2006年世界各地でさまざまな異常気象が起こりました。
ヨーロッパや北アメリカには熱波が襲い、アジア地域は大雨や台風が、東アフリカでは同じ地域が長い期間にわたり干ばつが起こり、その後激しい大雨にさらされました。
2007年にも世界各地で熱波や洪水などの異常気象が起きていると報告されています。
こういった異常気象はさまざまな問題を引き起こします。
地球温暖化の進行によって最も深刻な問題となるのは水不足です。
世界の人口はますます増加しており、世界の水資源問題は今後厳しい状況になると言われていますが、そこにさらに地球温暖化の影響によりさらに水の確保が難しくなるとされているのです。
これは気温が上昇すると降水パターンが変化します。
その変化は悪い方へ傾いており、雨量が今後減っていくとされているのです。
これにより、深刻な乾燥化が進み、各地で干ばつが見られるようになっていきます。
現在でも、世界で10億人以上が水不足に悩まされており、これ以上の水不足は本当に防がなくてはならなくなっています。
干ばつは食糧事情には大きな影響を与えます。
雨が降らないということは農作物にも悪影響を与えるからです。
また、世界各地で干ばつが発生する一方で、集中的な大雨や海面水位上昇により発生する洪水など、アジアには水害が発生しやすくなると予測されています。