温室効果ガスと気温の関係
温室効果ガスと気温には相関関係があることはわかっています。
つまり、温室効果ガスが減ると気温は下降し、温室効果ガスが増えると気温が上昇します。
これは温室効果ガスの濃度と気温の変化を過去からのデータと照らし合わせたところからでた結果であり、ほぼ間違いありません。
大気中に最も多く存在する温室効果ガスは二酸化炭素です。
この二酸化炭素の多くは人が作りだした人為起源によるものです。
二酸化炭素濃度が増加している原因は、主に石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料を燃やすことによって排出されることによるものです。
化石燃料の使用による二酸化炭素の年間排出量は、1990年代には炭素換算で1年あたり64億トンであったのに対し、2005年では74億トンとなり、わずかの間に10億トンも増加しています。
では、どこの国が多くの二酸化炭素を排出しているのでしょう。
世界の二酸化炭素排出量のうち、総排出量の約4分の1をアメリカが占めています。
アメリカに次いで二酸化炭素排出量が多いのは急激な経済発展をとげた中国で、ロシア、日本、インドが続いています。
また、二酸化炭素排出量の4位である日本までの国、つまりアメリカ、中国、ロシア、日本の4カ国で世界の二酸化炭素総排出量の約半分を占めてしまっています。
人為的に二酸化炭素をほとんど排出してない国が、地球温暖化による被害が出ているという事例もあり、二酸化炭素排出量の上位国は早急な対策を行う必要があるのです。
地球温暖化を招く温室効果ガス
地球温暖化は私たち人間の活動によって招いたことはほぼ間違いないと断定されています。
地球温暖化を招く温室効果ガスとして真っ先に上げられるのは二酸化炭素です。
ですがその二酸化炭素が地球になくてはならない存在だということは明白です。
太陽から地球に降り注ぐ太陽エネルギーは、そのうちの約30%は雲などによって反射され、残りの約70%が地上に到達します。
そして、太陽エネルギーを吸収した地表からは赤外線が放射されます。
放射される赤外線の多くは宇宙空間に放出されますが、一部は大気中の水蒸気や二酸化炭素などによって吸収されて地球を暖める温室効果をもたらします。
もし、この温室効果がなかったとすると、地球表面の温度はマイナス19度になってしまいます。
つまり、温室効果により地球が暖められているおかげで、私たち動物や直物の生存に適した環境が保たれているのです。
このような温室効果をもたらしてくれる気体を温室効果ガスと言います。
「温室効果ガス」と聞くと、地球を温暖化する悪い気体というイメージが強くなっているように思いますが、実は地球を暖めてくれる、なくてはならない大切な気体なのです。
しかし、温室効果ガスが増え過ぎると地球は暖められすぎてしまい、地球温暖化を招いているのです。
※温室効果ガスには二酸化炭素の他、メタン、一酸化二窒素、ハロカーボン類などがあります。